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女子ワールドカップ2015

なでしこJAPAN W杯 準優勝おめでとう!感動をありがとう!

なでしこJAPAN 運命の決勝戦

2015年7月6日月曜日 日本時間午前8時、カナダのバンクーバーにて2015年女子ワールドカップ決勝 日本vsアメリカの決勝戦が行われた。序盤、まさかの開始16分で4失点する、なでしこJAPAN。ロイドの驚異的なハーフラインからの超ロングシュートも決まり、ロイドがハットトリックを達成する。途中で日本が2点を返すも、やはり序盤の大量失点が痛く、2対5で準優勝に終わった。

やはり、アメリカは強く、そして早かった。ロイドの驚異的な速さと的確なシュート、そしてサイドからの攻撃で、なでしこJAPANは自陣深くまでアメリカの攻撃を受けることとなった。途中交代させられた岩清水は、自身の甘いクリアからによる失点に責任を感じ、下がったベンチで脇目も振らずに号泣した。また、GK海堀も自分のミスによる失点を責めて大粒の涙を流した。得点をあげた大儀見も、自分たちの力不足と言う。試合終了後のキャプテン宮間もしきりに、インタビューで申し訳ないと言い、涙で目を赤く腫らしていた。後半は澤の投入もあったが、追いつけずにワールドカップ2連覇の夢は潰えた。

なでしこJAPAN 感動をありがとう

この歴史的な戦いを見て、ただただ感動していた。なでしこJAPANというチームが大きな夢を与えてくれた。チームは明るく、そして団結力があり仲が良く、チーム全体で協力し合い、支え合う姿が垣間見えた。チームの仲には、バイトをしながらプレーする人もいる。経済的に見れば、男子サッカーと違い、決して裕福とは言えない。けれども、彼女たちは、ワールドカップという誰もが夢見る大きな大会で、決勝まで進み、準優勝まで勝ち上がった。男子サッカーはトーナメントで1勝するのも難しいなか、彼女たちは着実に勝利を重ねていった。そして、彼女たちのひたむきな姿に多くの人たちが感動させられた。日本を超え、世界中の人々が感動していた。

男子サッカーに比べたら、確かにスピードもパワーも劣るかもしれない。でも、男子に負けない、それ以上の感動と興奮がそこにある。決して、高額な年俸やスポンサー収入の比較だけでは、計れない夢がある。どんなにお金をつぎ込んでも、それだけで決勝まで勝ち進むことはできない。彼女たちの努力と実力と気持ちが自分たちのサッカーを築きあげていった。

涙を流すほど熱を込められる幸せ

今回のワールドカップでは、幾多の涙を目にした。準決勝でなでしこJAPANに敗れたイングランドチーム。後半終了間際のまさかのオウンゴールによる敗退。オウンゴールをしてしまった、イングランドのDFバセットの涙は印象的だった。心臓が止まるほどの衝撃を受けた彼女は、号泣しながらピッチを去っていった。しかし、イングランドは3位決定戦をものにし、結果的に素晴らしい大会の終わり方となった。

そして、なでしこも決勝戦にアメリカに敗れ、大粒の涙を流した。彼女たちの勇姿を見て、多くの人が感動し、同じように涙を流した。そして、自分も彼女たちの姿を見ながら、感動し思うことがあった。普通に仕事をして、どれだけの人が涙を流すほど、熱くなれるときがあるだろうか。日々の仕事はどうしても淡々とこなしてしまいがちになる。そこには、涙を流すほど夢中になるというよりも、機械的に作業することも少なくない。

そんな中、彼女たちは1分1秒を精一杯生きて、勝利に喜び、敗退に涙する。自分の仕事にそこまで熱を注げることは、とても幸せなことだし、彼女たちの生きている瞬間が羨ましくも思った。あんなに人は、輝き感動させることができることに、素晴らしさを感じた。彼女たちの人生がとても輝いて見えるし、自分自身も泣くほど、何かに人生を注ぐのも悪くないと感じさせられた。それが、生きる醍醐味、それが生きているという幸せなのかもしれない。

お金では買うことのできない感動の瞬間

大会MVP候補になった有吉佐織選手は日テレベレーザとアマチュア契約のため報酬は受け取っていなく、横浜市内のフットサル場で受付の仕事をしながら、練習に励み、試合に出場していた。また、アルビレックス新潟レディースの北原佳奈選手は新潟市内の病院で、ベガルタ仙台レディースの川村優理選手は仙台市内の酒屋で働いている。所属選手として、プロ契約を結ぶなどしている実質的なプロスポーツチームは、スポンサーが多いINAC神戸くらいでしかない。

今回、ハットトリックを決めたアメリカのロイドも、年俸は360万ほどと言われている。もちろん、スポンサーがつけば、さらに年収は上がるが、女子サッカー大国のアメリカでさえも、選手は男子に比べるとかなり低い年俸でプレーを続けている。でも、彼女たちが作り出す感動は、決して男子サッカーに劣ることはない。ピッチで躍動する女子サッカープレイヤーは輝きを放ち、世界中の人たちに感動を与える。そして、試合中も試合後も、変に揉めたりして後味悪くはなく、清くスポーツウーマンシップに溢れている。お互いを尊重し合う空間が、そこにはできている。

4年前のなでしこJAPAN優勝時も大きな感動を与えてもらったが、今回もそれに負けず劣らずの感動や夢ももらった。また、4年後も楽しみだし、自分自身もどういう成長をしているかも楽しみだ。オリンピックやW杯のような、4年に1度のスポーツ大会を見る度に、次の大会までに自分はどうなっているか、どうなっていられるだろうかと考える。あまり成長していないときは、少し落ち込むこともある。けれども、少しは成長しているのかもしれない。そして、次回の大会では、もっと大きく成長していたいものだ。なんだったら、今度は現地で応援もしてみたい。彼女たちの勇姿を生で見られたら、どんなに良いことだろう。これからも応援していく。

なでしこJAPAN、多くの感動をありがとう。自分も彼女たちのように輝ける人生を送りたい。そして、これからもなでしこJAPANは強くなる。佐々木監督のカリスマ性のもと、彼女たちはさらなる成長をつげ、また多くの人たちを感動させてくれる。次回は2019年フランスワールドカップ、すでに今から待ちきれない。なでしこJAPAN、準優勝おめでとう!そして、感動を本当にありがとう!!

女子ワールドカップ2015

なでしこW杯(Wカップ)4強進出!

なでしこJAPANがオーストラリアを降し、ベスト4へ進出

今朝方行われた、女子W杯 なでしこJAPAN vs オーストラリア(豪)、豪の素早い攻撃や高さに苦戦しつつも、見事1対0で、W杯ベスト4進出を果たしました。ここまで来るのに、かなり均衡した試合でハラハラさせられましたが、なでしこJAPANは、ここぞという場面でしっかり結果を残しております。

とくに注目したい選手は、宮間選手そして海掘選手です。宮間選手は、テクニックが素晴らしい。どんなボールでも的確にトラップすることができる。しかも、両足蹴れるので様々な角度からロングやシュートが狙えますね。さすがキャプテンという感じで、風格もあり精神的にもタフな選手です。

そして、もう一人注目すべき選手の海堀選手。決してGKの中では大柄な方ではありませんが、確実のキャッチする安定感は抜群です。海堀選手も宮間選手と同様のタフな精神力の持ち主。まさに、なでしこJAPANの守護神にふさわしいGKです。

佐々木監督の存在感

また、何と言っても佐々木監督の存在感の凄さです。試合中はじっと選手を見守る。大抵の場合はベンチで選手を信じながら見守っています。そして、試合後のインタビューには率先して(たまに茶目っ気も入れつつ)答えているところに、人間性の素晴らしさを感じます。また、選手に何があってもフォローするという姿勢に、男気を感じるとともに、懐の深さも感じます。

さらに、佐々木監督は、GKをW杯で積極的に変えていきます。W杯という大舞台で、GK3人に試合を経験させる監督はそういないでしょう。佐々木監督はこの起用法について、「選手の特性と対戦相手の特徴を考えて起用している」と話します。GKは誰が出てもよいという絶大な信頼感を持っているのです。さらに、前回の試合では海堀選手を起用し、実は2点リードしている終盤に、ゴール前に来たスローボールを、海堀選手は時間稼ぎのためにも、胸でトラップしてボールキープしようとしました。

しかし、実際は思わぬボールバウンドもあり、簡単にキャッチできるボールを、信じられないほど安易にかたちでボールをそらし、失点させてしまうのです。試合は結果的に2-1で勝利することができましたが、チームにとっても、また海堀選手にとっても後味の悪い試合となりました。普通ならば、このようなミスを犯した選手は、精神的に落ち込んで無理ないことです。次回もミスするのではないかと本人も監督も考えていたとしても無理はないでしょう。

佐々木監督の巧みな起用方

でも、佐々木監督は次戦である、本日の大会も海堀選手を起用してきました。たとえ、ミスしたとしても、海堀選手が素晴らしいGKであることに変わりないという信頼感を持っているのでしょう。佐々木監督から大きな信頼を得ている海堀選手は、この試合を無失点で終えます。普通ならばボールが来ることを恐怖に感じてもおかしくないでしょう。

けれども、海堀選手は自分の気持ちをうまくコントロールし、ゴールを確実に守っていくのです。そして、試合終盤間近に、相手の蹴ったロングシュートが海堀選手の前に飛んだいきます。今度は、前回ミスしたボールよりも勢いあるシュートです。しかし、海堀選手は冷静にボールを体全体で受け止め、セーブすることに成功しました。その瞬間、試合終了の笛が吹きました。

この2試合を見て、まさに海堀選手の精神力の強さ、そして、佐々木監督の起用方法の巧みさを感じさせられました。絶対的な存在である佐々木監督と、監督からの信頼に応える選手たち。しっかり結果を残して、ベスト4進出。ぜひとも、次回も応援したいものです。頑張れ、なでしこJAPAN!